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マイクロマウス(ハーフサイズ)競技レポート
「マイクロマウスハーフサイズ」レポート
>小島宏一氏、極限まで軽量化した「こじまうす10」で四連覇!
今回、ハーフサイズ競技にもフレッシュマンクラスが親切された。フレッシュマンクラスに30台が出走。23台が完走した。エキスパートクラスには、27台のエントリーがあった。小島 宏一氏が新作マイクロマウスで四連覇を果たした。
エキスパートクラス
予選に出場したのは27台。ゴールに到達したのが11台(40.7%)、第2走行成功が10台(37%)だった。
【画像】予選迷路。西回り76歩34歩(赤)、 南回り98歩31折(青)、88歩38折(橙)
【画像】予選風景。
決勝には予選を完走した11台と地区大会で地区大会でシード権を得たマウスを合わせて20台が進出した。決勝は16台(80%)がゴールに到達。第2走行は13台(65%)が成功した。
優勝した「こじまうす10」の経路が赤、2位の松井 祐樹氏(京都大学機械研究会)の経路が青だった。
【画像】決勝迷路。西回り161歩72折(赤)、 東回り169歩78折(青)、南周り159歩76折(緑)
【画像】決勝風景。
上位入賞者の走行
小島 宏一氏が新作マイクロマウス「こじまうす10」で四連覇を果たした。
昨年度優勝した「こじまうす9」で、関西地区のシード権を獲得していたが、新作のこじまうす10で予選に出場。予選を1位通過し決勝に進んだ。
こじまうす10は、6分以上かけて迷路を全面探索した後にオートスタートで第2走行を行いし、成功した。この時に選んだのは、2位のSapphire(松井 祐樹氏/京都大学機械研究会)と同じルートだった。
3回目、4回目の走行は、西回りを選択。こちらのルートを選んだことは、小島さんも予想外だったようだ。3回目のトライでマイクロマウスが西回りを走りだしたときに、「ちょっと、待てっ」というように手を伸ばしていた。
決勝進出したマイクロマウスの多くが西回りを選択した。この経路には、二種類の斜め経路があり、ここが攻略のポイントとなっていた。
A~Cの壁が並んでいるエリアが最初の斜め区間だ。こじまうす(赤)のように、最初のワンクッションだけで長い斜めルートを取ることができれば、斜めの直線距離が長くなりタイムを縮めるのに有利となる。壁の間をスラロームしたり、ワンクッションであってもピンクのルートをとると直線距離が短くなってスピードを出せない。
もう1つはD-Eの長い斜め区間だ。長い斜めはハーフサイズ決勝でよくでる課題だが、今回は素直な階段ではなく、EポイントやD-Eの中間にあるような左右が均等ではないヵ所があり、ここで引っかかるマイクロマウスがいた。
最適な最短経路を見つけるアルゴリズムと、走行時のシビアな姿勢制御が要求される最短経路になっていた。
こじまうす10が2回目に東回りを選択したのは、全面探索後にオートスタートにチャレンジするため、速度を落として走行をしたからだという。「旋回性能や直線走行のスピードによって、最適なルート選択が異なるアルゴリズムを搭載している」そうだ。
優勝の最短走行動画に、小島さんが「こじまうす10」を軽量化するためにどのような工夫をしたのか、解説が入っている。参考にしてほしい。
【画像】上位ロボットは西回り(赤)を選択。斜め走行の安定性と速度が記録の決め手となった。
上位入賞者の走行
1位:こじまうす10(小島 宏一氏)
【動画】探索走行。「こじまうす10(小島 宏一氏)」の第1走行
【動画】最速走行(4回目)。記録は8秒766。
2位:Sapphire(松井 祐樹氏/京都大学機械研究会)
【動画】探索走行。「Sapphire(松井 祐樹氏/京都大学機械研究会)」の第1走行
【動画】最速走行(5回目)。記録は9秒085。
3位:iWin(Jiang QinHua氏/Nanyang Polytechnic)
【動画】探索走行。「iWin(Jiang QinHua氏/Nanyang Polytechnic)」の第1走行
【動画】最速走行(4回目)。記録は9秒107。
4位:Maneuver(加藤 雄資氏)
【動画】探索走行。「Maneuver(加藤 雄資氏)」の第1走行
【動画】最速走行(4回目)。記録は9秒226。
5位:幻月(宇都宮 正和氏)
【動画】探索走行。「幻月(宇都宮 正和氏)」の第1走行
【動画】最速走行(4回目)。記録は9秒262。
6位::ning7(Ng Beng Kiat氏/Ngee Ann Poly)
【動画】探索走行。「ning7(Ng Beng Kiat氏/Ngee Ann Poly)」の第1走行
【動画】最速走行(3回目)。記録は9秒920。
走行比較
優勝した「こじまうす10」と2位の「Sapphire」、「こじまうす10」と3位の「iWin」を同時再生する動画を作成しました。
1位と2位は違うルートを取っています。1位と3位は同じルートでした。
加速減速や旋回などの比較を容易に見ることができて面白い発見があるでしょう。
【動画】1位と2位の走行比較
【動画】1位と3位の走行比較